雨降り王子は、触りたい。
────そう。
私は今、三咲を誘うために魅力的なカフェを調べまくっている最中で。
かれこれ2時間程スマホと睨めっこをしている。
三咲、甘いものならなんでも喜びそうだけど…。
もう悩みすぎて、何が何だかわからなくなってきた。
あーもう…明日本人に聞いてみようかな……。
スマホを手放そうとした、その時。
ブーッという振動と共に、画面の上にメッセージ受信の通知が現れた。
ドキッ
反射的に、心臓が大きく動く。
三咲だ…!
仰向けに寝転んでいた私はゴロンと、うつ伏せの体勢になった。
三咲からメッセージがくるなんて…珍しい。
ドキドキと速くなる心臓とは裏腹に、ゆっくりとタップしてメッセージを開く。
【前した約束覚えてる?】