雨降り王子は、触りたい。
お陰様で昨日はなかなか寝付けなくて。
やっとのことで寝て、起きて。
1日経てばあの出来事のこと、吹っ切れるかなと思っていたけれど、モヤモヤは少しも小さくなっていなかった。
私は脱いだ体操服を畳みながら、女子たちの会話に耳を傾ける。
「頼んでもどうせまた無視だし〜。…力尽くしかないんじゃん?」
「ウケる!!」
「ジャン負け行こうよ」
「こっわ(笑)」
…なんだか物騒な方向に話、進んでない?
私は思わず眉間に皺を寄せる。