雨降り王子は、触りたい。
いつも嫌な態度とってた俺なんか放っておけばいいのに、
『三咲、狙われてて。私のクラスの女子に。』
女子の悪戯から助けてくれたり。
『…私、もう人を上面だけ見て決めつけない。だから三咲も私のこと、女だから苦手だって決めつけないで。』
熱いこと言ってきたり。
『………この辞書、電源付かなくて』
庇ってくれたり。
『赤髪……助けて』
『行こっ』
そっけなくしても、見捨てないでいてくれたり。
俺にはない強さを持ってる。
そこが羨ましくて……いいなって。
好きだなって。
そう思うんだ。