雨降り王子は、触りたい。
【うん、行く!】
もう、拗れるのはごめんだ。
少しずつでも、素直になる。
そうすればその分、三咲に近付ける。
明日こそ確実に、距離を縮めてみせる……!
◇
夢だったんじゃないかな?
そう思ってしまうくらい、昨日は幸せだった。
三咲から甘い言葉を浴びせられて、キスが落ちてきて。
とろりと脳が溶けかけている。
だけど、夢じゃない。
スマホにはちゃんと昨日のやり取りが残ってる。