雨降り王子は、触りたい。



「私も付き合いたい。付き合う」

「……うん」

「っていうか多分、私の方が好きだよ」



そう言うと、三咲は微笑んで。

長めのキスが降ってくる。



唇が離れると、熱に浮かされた目が私を捕らえて。



「今まで触れなかった分、覚悟してて」



三咲は、意地悪に笑った。

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