雨降り王子は、触りたい。
と、三咲が口を開いた。
「っていうか、雨宮」
「……なに?」
「今日昼、一緒に食べない?」
三咲の頬は少し赤らんでいて。
なんかすごく、可愛い。
なんかすごく、愛おしい。
……あーもう。私やっぱ、小さすぎるわ。
さっきまで嫉妬みたいな感情抱いていた自分に、反省。
三咲は私のことを好きって、言葉にもしてくれた。
三咲は嘘をつくような人じゃない。
じゃあもうこれ以上のことはないじゃん。
だけど、こんなにかわいい表情するのは、私の前だけにしてほしい。
そのくらいの我儘は許して欲しい。