極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
山内さんはうしろ手に手錠をかけられたうえで、大柄なセキュリティガードに両腕をつかまれていた。
将生さんが山内さんを見てぐっと顔をしかめる。
わたしがオリバーさんに連れ去られる前に姿を消した山内さん。翔一郎さんに聞いたところによると、彼がオリバーさんの『依頼主』、つまりわたしの誘拐を指示した張本人なのだそうだ。驚いたけれど、状況的には納得した。
今朝エレベーターで乗りあわせたのは偶然ではなく、どこかで見張っていたのだろう。そしてわたしをカジノに連れていき、オリバーさんに監禁させた……。
「私が少々話したくて呼んでもらったんだ。鞠香は無理せず、席をはずしてくれていい。そんなに時間はかからない」
そうか、山内さんはこれから拘束され、アメリカの捜査機関に引き渡されると船長さんが言っていた。もう直接は話せないかもしれないんだ。
「いいえ、もしお邪魔じゃなければ、わたしも話を聞かせてください。いったい何が起きていたのか知りたいの」
「わかった。……気分が悪くなったら、すぐに言うんだぞ?」
「はい」
翔一郎さんに微笑みかけると、彼もわたしを安心させるように優しい目でうなずいた。
将生さんが山内さんを見てぐっと顔をしかめる。
わたしがオリバーさんに連れ去られる前に姿を消した山内さん。翔一郎さんに聞いたところによると、彼がオリバーさんの『依頼主』、つまりわたしの誘拐を指示した張本人なのだそうだ。驚いたけれど、状況的には納得した。
今朝エレベーターで乗りあわせたのは偶然ではなく、どこかで見張っていたのだろう。そしてわたしをカジノに連れていき、オリバーさんに監禁させた……。
「私が少々話したくて呼んでもらったんだ。鞠香は無理せず、席をはずしてくれていい。そんなに時間はかからない」
そうか、山内さんはこれから拘束され、アメリカの捜査機関に引き渡されると船長さんが言っていた。もう直接は話せないかもしれないんだ。
「いいえ、もしお邪魔じゃなければ、わたしも話を聞かせてください。いったい何が起きていたのか知りたいの」
「わかった。……気分が悪くなったら、すぐに言うんだぞ?」
「はい」
翔一郎さんに微笑みかけると、彼もわたしを安心させるように優しい目でうなずいた。