極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
翔一郎さんが英語で船長さんにわたしの意向を伝える。船長さんが心配そうに声をかけてくれた。
「我々が事情聴取を行い、後日結果をご報告することもできますが」
「いや、直接話したいことがあるので。機会を作っていただいたことに感謝します」
翔一郎さんが立ち尽くす山内さんに話しかけようとした。だけど、口火を切ったのは山内さんだった。
「なぜここに彼女がいるとわかったのですか」
罪悪感や後悔のような感情はうかがえない。ただ不思議そうな顔だ。
わたしの正面に座っている将生さんが小さく舌打ちする。
「僕が兄さんに話した。山内が不審な人物にコンタクトを取っていたと。その男がギャンブルにはまっているらしいという噂もね」
「なぜ将生様が……」
山内さんの顔が初めてゆがんだ。
「なぜですか。将生様は海堂グループを束ねる立場になるべきお方。海堂家の奥様のただ一人のご子息です。父が海堂社長にお仕えしてきたように、いつか私も将生様にお仕えできると信じて――」
「山内。僕は何度も言っているように、本当に跡継ぎになんかなりたくないんだ。人望も能力的にも兄さんがベストだと思っている」
「我々が事情聴取を行い、後日結果をご報告することもできますが」
「いや、直接話したいことがあるので。機会を作っていただいたことに感謝します」
翔一郎さんが立ち尽くす山内さんに話しかけようとした。だけど、口火を切ったのは山内さんだった。
「なぜここに彼女がいるとわかったのですか」
罪悪感や後悔のような感情はうかがえない。ただ不思議そうな顔だ。
わたしの正面に座っている将生さんが小さく舌打ちする。
「僕が兄さんに話した。山内が不審な人物にコンタクトを取っていたと。その男がギャンブルにはまっているらしいという噂もね」
「なぜ将生様が……」
山内さんの顔が初めてゆがんだ。
「なぜですか。将生様は海堂グループを束ねる立場になるべきお方。海堂家の奥様のただ一人のご子息です。父が海堂社長にお仕えしてきたように、いつか私も将生様にお仕えできると信じて――」
「山内。僕は何度も言っているように、本当に跡継ぎになんかなりたくないんだ。人望も能力的にも兄さんがベストだと思っている」