極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
翔一郎さんはおかしそうに笑って、わたしの指先をなでた。
「鞠香はまだ小さかったしな。ただ私はずっと鞠香を探していたから、つい鞠香も私のことを覚えていると思いこんでいた」
「忘れていたわけじゃないの。でも、父の会社が倒産して、母と二人で日本に帰国して……いろいろあったから、急には思い出せなかっただけで」
「ああ。わかっている」
「翔一郎さんはわたしを探してくれていたの?」
「そうだな。鞠香がロンドンからいなくなったと聞いた時から探していた。だが、なかなか情報がなくて、結局最近になって旅行代理店のサイトで偶然きみの写真を見つけたんだ」
うちの会社のホームページ? わたしの写真なんてあったかしら。
「そういえば、去年の新入社員のインタビュー記事があったっけ。でも、写真の解像度は低いしイニシャルしかのっていないのに、よくわかりましたね? あ、名字が変わったからイニシャルも変わってますよね」
「そうだな。新しい名字は知らなかったが、顔を見てすぐわかった。大きな瞳がきらきらと希望に輝いていて、ちゃんと大人の女性に成長しているのにあのころの愛らしい面影はそのままで」
「鞠香はまだ小さかったしな。ただ私はずっと鞠香を探していたから、つい鞠香も私のことを覚えていると思いこんでいた」
「忘れていたわけじゃないの。でも、父の会社が倒産して、母と二人で日本に帰国して……いろいろあったから、急には思い出せなかっただけで」
「ああ。わかっている」
「翔一郎さんはわたしを探してくれていたの?」
「そうだな。鞠香がロンドンからいなくなったと聞いた時から探していた。だが、なかなか情報がなくて、結局最近になって旅行代理店のサイトで偶然きみの写真を見つけたんだ」
うちの会社のホームページ? わたしの写真なんてあったかしら。
「そういえば、去年の新入社員のインタビュー記事があったっけ。でも、写真の解像度は低いしイニシャルしかのっていないのに、よくわかりましたね? あ、名字が変わったからイニシャルも変わってますよね」
「そうだな。新しい名字は知らなかったが、顔を見てすぐわかった。大きな瞳がきらきらと希望に輝いていて、ちゃんと大人の女性に成長しているのにあのころの愛らしい面影はそのままで」