極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
おそらく幼いころにロンドンでさまざまな教育を受けたのだろう。日本に帰国したあとも、生粋の令嬢であった母親からの薫陶があったはずだ。
「翔一郎さん? 翔一郎さんったら!」
「あ……すまない。どうした?」
「さっきから『いや』しか言ってないです」
鞠香が心配そうに首をかしげた。
「わたし、そんなに変ですか?」
「違う! 変ではない。ああ、だが、やはりほかのドレスにするべきだったか」
「やっぱり……」
「美しすぎる。きみに恋する男がこれ以上増えたら、どうするんだ。……しかし、このドレスが一番鞠香の魅力を引き立てていたしな……」
「……はい?」
何か言おうとして口をパクパクさせる鞠香。そのかわいらしい唇をふさいでしまいたい。
いや、だめだ。せっかくのメイクが落ちてしまうな。
そんなことを考えていると、二階から「しょうもな……」とあきれたようなリサのつぶやきが聞こえた。
フェアウェルパーティーはウェルカムパーティーと同じ、高い吹き抜けのあるアトリウムで行われた。
鞠香はもちろん感嘆の声でもって迎えられ、男たちからはぶしつけな興味を、女たちからは賞賛と嫉妬の視線を浴びせられた。
「翔一郎さん? 翔一郎さんったら!」
「あ……すまない。どうした?」
「さっきから『いや』しか言ってないです」
鞠香が心配そうに首をかしげた。
「わたし、そんなに変ですか?」
「違う! 変ではない。ああ、だが、やはりほかのドレスにするべきだったか」
「やっぱり……」
「美しすぎる。きみに恋する男がこれ以上増えたら、どうするんだ。……しかし、このドレスが一番鞠香の魅力を引き立てていたしな……」
「……はい?」
何か言おうとして口をパクパクさせる鞠香。そのかわいらしい唇をふさいでしまいたい。
いや、だめだ。せっかくのメイクが落ちてしまうな。
そんなことを考えていると、二階から「しょうもな……」とあきれたようなリサのつぶやきが聞こえた。
フェアウェルパーティーはウェルカムパーティーと同じ、高い吹き抜けのあるアトリウムで行われた。
鞠香はもちろん感嘆の声でもって迎えられ、男たちからはぶしつけな興味を、女たちからは賞賛と嫉妬の視線を浴びせられた。