極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
「鞠香、少し風にあたらないか」
早々にパーティーを切りあげ、鞠香を連れて展望デッキに向かう。
まるで披露宴のように次から次へと結婚式の祝いの言葉を贈られるのはありがたいのだが、鞠香に向けられる男たちの欲のこもった目が気になってしかたない。
器の小さい男だ、独占欲の塊だと陰口をたたかれたってかまわない。俺の独占欲が強いのは本当のことだ。
展望デッキは空いていて、のんびりと一面の星空と夜の海を眺めることができた。
「明日はニューヨークね」
鞠香が微笑んだ時、子連れの家族が入ってきた。
五、六歳くらいだろうか。少年と少女が海を見渡せる特等席を目指して走り出す。静かなデッキが一気ににぎやかになった。
「場所を移そうか?」
「ううん、大丈夫。なんだか懐かしいですね。わたしたちもあんなかんじだったのかしら」
「そうかもしれないな」
俺たちはしばらく黙って仲のよさそうな家族を見つめていた。
早々にパーティーを切りあげ、鞠香を連れて展望デッキに向かう。
まるで披露宴のように次から次へと結婚式の祝いの言葉を贈られるのはありがたいのだが、鞠香に向けられる男たちの欲のこもった目が気になってしかたない。
器の小さい男だ、独占欲の塊だと陰口をたたかれたってかまわない。俺の独占欲が強いのは本当のことだ。
展望デッキは空いていて、のんびりと一面の星空と夜の海を眺めることができた。
「明日はニューヨークね」
鞠香が微笑んだ時、子連れの家族が入ってきた。
五、六歳くらいだろうか。少年と少女が海を見渡せる特等席を目指して走り出す。静かなデッキが一気ににぎやかになった。
「場所を移そうか?」
「ううん、大丈夫。なんだか懐かしいですね。わたしたちもあんなかんじだったのかしら」
「そうかもしれないな」
俺たちはしばらく黙って仲のよさそうな家族を見つめていた。