極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
上流階級のお嬢さんたちはもちろん、女優さんやモデルさんにだって知り合いがいそう。たぶんそういう世界に生きている人だ。
「でも、きみはほかの女性とは違う。いつも一生懸命で、純粋でかわいくて」
うっとりと見とれているような彼の視線が苦しかった。
「いつも……? そういうことばっかり言ってると、いつか刺されますよ」
「ん?」
「うしろからぶすっと」
翔一郎さんがちょっと笑った。
「刺されるか。熱烈だな」
「だから、もう」
やめてほしい。
否定しつづけないと、心臓がときめきすぎて持たない。翔一郎さんの熱いまなざしに流されてしまいそうになる。
こんなこと、もう絶対ないんだから、一夜ぐらい夢を見てもいいんじゃないかって。
わたしのそんな考えに気づいたのか、翔一郎さんが急に真剣な顔をした。
「そうそうたるゲストの前で発表もした。誓いの口づけもした」
「…………」
「私たちはすでに婚約者も同然だ。――少なくともセレブリティクイーンの中では」
契約上の恋人。かりそめの婚約者。
将来の花嫁の身代わり。
翔一郎さんのことを好きなわけではないのに、少し涙が出そうになった。
「でも、きみはほかの女性とは違う。いつも一生懸命で、純粋でかわいくて」
うっとりと見とれているような彼の視線が苦しかった。
「いつも……? そういうことばっかり言ってると、いつか刺されますよ」
「ん?」
「うしろからぶすっと」
翔一郎さんがちょっと笑った。
「刺されるか。熱烈だな」
「だから、もう」
やめてほしい。
否定しつづけないと、心臓がときめきすぎて持たない。翔一郎さんの熱いまなざしに流されてしまいそうになる。
こんなこと、もう絶対ないんだから、一夜ぐらい夢を見てもいいんじゃないかって。
わたしのそんな考えに気づいたのか、翔一郎さんが急に真剣な顔をした。
「そうそうたるゲストの前で発表もした。誓いの口づけもした」
「…………」
「私たちはすでに婚約者も同然だ。――少なくともセレブリティクイーンの中では」
契約上の恋人。かりそめの婚約者。
将来の花嫁の身代わり。
翔一郎さんのことを好きなわけではないのに、少し涙が出そうになった。