極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
「おまえはまだ大学生だろう。仕事なんかしていないじゃないか」

 大学生なのか。ということは、わたしより年下なのかな?

「ひどいな。僕だってたまには会社の仕事を手伝ってるよ。パーティーに出席して顔つなぎしたりね」
「そのパーティーに来なかっただろう」
「だって、ウェルカムパーティーは仕事じゃないしね」

 わたしたちはメインダイニングに場所を移して、ランチを食べながら話していた。

 わたしの隣の席の翔一郎さんと、翔一郎さんの前に座った将生さんはステーキをぱくぱくと食べている。
 わたしはさすがにちゃんとしたランチは食べられないので、アイスクリームだけ。デザートは別腹なのだ!

 同じテーブルの席を一つ置いたところには、大柄な男性が一人座っていた。無言で、やはりステーキを平らげている。
 その人は将生さんがバーテンダーをしていた時、スツールに座ってコーヒーを飲んでいた男性だ。

 翔一郎さんから改めて将生さんを紹介された時に一緒に聞いたのだけど、彼は山内(やまうち)さんといって将生さんの秘書のような仕事をしているらしい。
 常に将生さんに付き従っているとのこと。
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