極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
『秘書といったら聞こえはいいけど、要するにお目付け役だよ』
将生さんは笑いながら山内さんの腕を軽く叩いた。
『将生様、私は見張りをしているわけでは』
『冗談、冗談。山内はこんな僕のためによくやってくれているんだ。でも、そろそろあきらめてほしいんだけどな』
背の高い山内さんをやや上目遣いでからかうように見上げる将生さん。
『兄さんがいるんだし、僕は家を継ぐつもりはなんてこれっぽっちもないからね』
大きな体を縮めて困ったように将生さんを見る山内さんは、将生さんの熱心な信奉者というかんじだ。
『しかし、将生様こそが正統な海堂家のご嫡男で……』
将生さんが手を挙げて、山内さんの言葉をさえぎった。
よくわからないけれど、海堂家にも何か複雑な事情があるのだろうということは想像できた。
『陰気な話題はこのくらいにしておこうよ。今はセレブリティクイーンの旅を楽しもう。山内も、ね?』
山内さんは一礼して引き下がり、やがてランチの皿が運ばれてきて、海堂兄弟の気のおけない会話が始まったのだった。
「それにしても、おまえは具合が悪かったんじゃないのか」
将生さんは笑いながら山内さんの腕を軽く叩いた。
『将生様、私は見張りをしているわけでは』
『冗談、冗談。山内はこんな僕のためによくやってくれているんだ。でも、そろそろあきらめてほしいんだけどな』
背の高い山内さんをやや上目遣いでからかうように見上げる将生さん。
『兄さんがいるんだし、僕は家を継ぐつもりはなんてこれっぽっちもないからね』
大きな体を縮めて困ったように将生さんを見る山内さんは、将生さんの熱心な信奉者というかんじだ。
『しかし、将生様こそが正統な海堂家のご嫡男で……』
将生さんが手を挙げて、山内さんの言葉をさえぎった。
よくわからないけれど、海堂家にも何か複雑な事情があるのだろうということは想像できた。
『陰気な話題はこのくらいにしておこうよ。今はセレブリティクイーンの旅を楽しもう。山内も、ね?』
山内さんは一礼して引き下がり、やがてランチの皿が運ばれてきて、海堂兄弟の気のおけない会話が始まったのだった。
「それにしても、おまえは具合が悪かったんじゃないのか」