その狂女、ミイラ女と化す
男の子は話を続ける。

「もし愛情があるとしたら、それは自分への愛情だけ。みんな、自分がいちばん」

「…そうだね」

「家族でも、恋人でも一番にはなれない」

「うん」

「昔はそうじゃなかった。でも、人類は進歩することで道を誤ったのさ」


この世をずっと見てきたから、言える神様のセリフ、なのかな。

「たしかに、きみの人生は哀れだった。でも、結果、それが正解だったのかも」

わたしは、コクリと頭を下げる。

「あのまま生きる必要なんてない。ねぇ、ぼくと一緒に、こない?」

「え、わたしが神様と一緒に?」

神様からの誘いに戸惑いつつ、喜んでいる自分がいた。
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