その狂女、ミイラ女と化す
Ⅲ
男の子は話を続ける。
「もし愛情があるとしたら、それは自分への愛情だけ。みんな、自分がいちばん」
「…そうだね」
「家族でも、恋人でも一番にはなれない」
「うん」
「昔はそうじゃなかった。でも、人類は進歩することで道を誤ったのさ」
この世をずっと見てきたから、言える神様のセリフ、なのかな。
「たしかに、きみの人生は哀れだった。でも、結果、それが正解だったのかも」
わたしは、コクリと頭を下げる。
「あのまま生きる必要なんてない。ねぇ、ぼくと一緒に、こない?」
「え、わたしが神様と一緒に?」
神様からの誘いに戸惑いつつ、喜んでいる自分がいた。
「もし愛情があるとしたら、それは自分への愛情だけ。みんな、自分がいちばん」
「…そうだね」
「家族でも、恋人でも一番にはなれない」
「うん」
「昔はそうじゃなかった。でも、人類は進歩することで道を誤ったのさ」
この世をずっと見てきたから、言える神様のセリフ、なのかな。
「たしかに、きみの人生は哀れだった。でも、結果、それが正解だったのかも」
わたしは、コクリと頭を下げる。
「あのまま生きる必要なんてない。ねぇ、ぼくと一緒に、こない?」
「え、わたしが神様と一緒に?」
神様からの誘いに戸惑いつつ、喜んでいる自分がいた。