ダークグリーンに魅かれて
出会い
ガタン、ゴトン、と揺れる電車の中、私はある男性から目が離せなかった。その男性はシートの一番はじで、文庫本を熱心に読んでいた。・・・でなかったら、私の視線に気づいていたことだろう。さらさらとした栗色の髪に、カラーコンタクトを入れているのだろうか、ダークグリーンの瞳。
「吉祥寺~、吉祥寺~」
彼が席を立つ。あぁ、降りてしまう、どうしよう、と思った瞬間、わたしの身体は動いていた。私の降りる中野まではまだだいぶあるというのに、途中下車してしまったのだ。
かなりの人が、駅に降り立ったので、彼の姿を見失いそうになる。彼は結構早足だ。必死になって彼を追う私。公園口に出たところで彼はスマホを確認して立ち止まった。チャンスよ、沙里!自分に言い聞かせると、彼の前に立った。
何?と目で聞いてくる彼。私はアタフタしてしまう。
「えっと・・・あの、その・・・友達になってくれませんか?」
真っ赤になっているのが分かった。近くで見れば見るほど、彼は美形だ。彼は、思わず、と言った感じでぷっ、と吹くと
「いきなり、逆ナン?大人しそうな顔してるのに、やるねぇ~」
とからかってくる。
「そっ、そんなんじゃないです。ん?そうなのかな?・・・って言うか、あなた、すごく素敵だから、きっと彼女いるんだろうけど」
「いないよ。フリー。むしろ、逆ナン、大歓迎!」
面白そうに彼が微笑う。そっか、フリーなんだ。
「吉祥寺~、吉祥寺~」
彼が席を立つ。あぁ、降りてしまう、どうしよう、と思った瞬間、わたしの身体は動いていた。私の降りる中野まではまだだいぶあるというのに、途中下車してしまったのだ。
かなりの人が、駅に降り立ったので、彼の姿を見失いそうになる。彼は結構早足だ。必死になって彼を追う私。公園口に出たところで彼はスマホを確認して立ち止まった。チャンスよ、沙里!自分に言い聞かせると、彼の前に立った。
何?と目で聞いてくる彼。私はアタフタしてしまう。
「えっと・・・あの、その・・・友達になってくれませんか?」
真っ赤になっているのが分かった。近くで見れば見るほど、彼は美形だ。彼は、思わず、と言った感じでぷっ、と吹くと
「いきなり、逆ナン?大人しそうな顔してるのに、やるねぇ~」
とからかってくる。
「そっ、そんなんじゃないです。ん?そうなのかな?・・・って言うか、あなた、すごく素敵だから、きっと彼女いるんだろうけど」
「いないよ。フリー。むしろ、逆ナン、大歓迎!」
面白そうに彼が微笑う。そっか、フリーなんだ。