澄んだ夜に願うなら。
「ねー、付き合い始めたんだって?
あの、ほら、6組の子、運動神経いい子と。」
昼休み、訊いてしまった。
たまたま私の教室の入り口に立っていたから。
「え、知ってんの!?広がるの早すぎねぇかー?
まぁ‥うん。オッケーもらっちまったんだ‥!」
「へぇー‥。っおめでとう‥。」
私にチャンスがないことは知っていた。
でも、少しだけ、
特別な気持ちを抱いてもらえてると思っていた。
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