そんなの関係ないよ!
そして、2月13日がやって来た。朋美と優香は、ランドセルを家に置きに帰って、いそいそと私の家に来た。買い出しは昨日のうちにしてあった。少ないお小遣いからの出費、ということで特別に母が薄力粉とベーキングパウダー、砂糖と卵を提供してくれた。サンキュー、ママ。
「まずは、計量からね。ここで間違えると全てがおじゃんだから気をつけてね」
経験者の私が少しお姉さんぶって言う。その様子を温かく見守る母。
計量が終わって、手分けしてチョコレートを刻んで、バターとともに湯せんした。
「これから、メレンゲづくりするよ。ハンドミキサーがあるから、楽ちんだけどね」
と私。
「メレンゲ、知ってる。あの、ふっわふわのやつでしょう?」
と朋美。
「自分で作れるなんて、思ってなかったぁ」
と優香。
私は、2人を誘ってほんとによかったなぁっ、って思った。一人で作るより、数倍楽しい。
ふわっとしたメレンゲを作り、それから数ステップでチョコレートカップケーキの生地が仕上がった。
「ママ~、オーブン、あったまってる?」
「ばっちりよ!焼いてあげるわね。20分待ってて」
「はーい!!」
3人が声を合わせて期待の声をあげた。
焼いているあいだ、朋美と優香はそわそわ、オーブンの前に行ったり来たり。
私も、半年前に初めてのお菓子作りをしたときはそうだったなぁ、ってほほえましく思う。
「大丈夫だよ、そんなに気にしなくても、膨らむから」
「でも…気になる」
「だぁいじょうぶだって!亜里沙先生を信じなさい」
クスッと母の微笑う声が聞こえて、真っ赤になった。母がよく私に言ってくれてた言葉だからだ。
ピーッッ!とオーブンの止まる音が聞こえて、ビタースウィートな香りとともに、母がチョコレートカップケーキを持ってきてくれた。
「まだ、熱いから、もう少し待ってね」
12個のカップケーキが並んでいる。3個づつプレゼントするとして、1つづつ試食できる。
少し冷めてから、3人で食べてみた
「おいしいっ!」
「うん、おいしい!」
「上出来だね!」
うんうん、頑張ったよ、私たち。
「みんな、誰に上げるの?」
興味津々の母。
「クラスメイトの岡本くん」
と朋美。
「私は、西田くん」
と優香。
「そうなの。想い、伝わるといいね。亜里沙は?」
と母。
「私は・・・亨兄に」
「・・・」
母は、心配なそうな表情を隠せないようだった。
「まずは、計量からね。ここで間違えると全てがおじゃんだから気をつけてね」
経験者の私が少しお姉さんぶって言う。その様子を温かく見守る母。
計量が終わって、手分けしてチョコレートを刻んで、バターとともに湯せんした。
「これから、メレンゲづくりするよ。ハンドミキサーがあるから、楽ちんだけどね」
と私。
「メレンゲ、知ってる。あの、ふっわふわのやつでしょう?」
と朋美。
「自分で作れるなんて、思ってなかったぁ」
と優香。
私は、2人を誘ってほんとによかったなぁっ、って思った。一人で作るより、数倍楽しい。
ふわっとしたメレンゲを作り、それから数ステップでチョコレートカップケーキの生地が仕上がった。
「ママ~、オーブン、あったまってる?」
「ばっちりよ!焼いてあげるわね。20分待ってて」
「はーい!!」
3人が声を合わせて期待の声をあげた。
焼いているあいだ、朋美と優香はそわそわ、オーブンの前に行ったり来たり。
私も、半年前に初めてのお菓子作りをしたときはそうだったなぁ、ってほほえましく思う。
「大丈夫だよ、そんなに気にしなくても、膨らむから」
「でも…気になる」
「だぁいじょうぶだって!亜里沙先生を信じなさい」
クスッと母の微笑う声が聞こえて、真っ赤になった。母がよく私に言ってくれてた言葉だからだ。
ピーッッ!とオーブンの止まる音が聞こえて、ビタースウィートな香りとともに、母がチョコレートカップケーキを持ってきてくれた。
「まだ、熱いから、もう少し待ってね」
12個のカップケーキが並んでいる。3個づつプレゼントするとして、1つづつ試食できる。
少し冷めてから、3人で食べてみた
「おいしいっ!」
「うん、おいしい!」
「上出来だね!」
うんうん、頑張ったよ、私たち。
「みんな、誰に上げるの?」
興味津々の母。
「クラスメイトの岡本くん」
と朋美。
「私は、西田くん」
と優香。
「そうなの。想い、伝わるといいね。亜里沙は?」
と母。
「私は・・・亨兄に」
「・・・」
母は、心配なそうな表情を隠せないようだった。