離婚するはずが、心臓外科医にとろとろに溶かされました~契約夫婦は愛焦れる夜を重ねる~
「『そうです。近々籍を入れます』と全て肯定しておいた」
「なっ……!」
事も無げに言う暁斗に思わず凛音は声を上げてしまい、慌てて周囲を見渡し小声になる。
「籍?まさか先生、本当に私と結婚しようと思ってるんですか?」
ここまで来ると、彼が何を考えているのかさっぱり分からない。
「昨日言ったように、君にとっても悪い話じゃないはずだ」
暁斗は少し身を乗り出すようにして凛音を見つめてくる。整った顔が急に近づいて来て驚くがドキドキしている場合ではない。
「どういうことですか?」
「単刀直入に言う。君は弟の学費捻出に苦労しているんじゃないか?」
「……っ」
暁斗の言葉に息を飲む。なんでそれを知っているんですか?と言うべきなのか躊躇していると先に暁斗から答えが帰って来た。
「福原先生が教えてくれたよ、『凛音ちゃんは無理しているはずだ』って」
「――洋一郎先生が」
「先生は君たち兄妹の事、聞いてもいないのにいろいろと教えてくれてたから」
洋一郎は可愛がっている凛音と遼介の事を何かにつけて同僚で後輩医師でもある暁斗に話していたらしい。
「なっ……!」
事も無げに言う暁斗に思わず凛音は声を上げてしまい、慌てて周囲を見渡し小声になる。
「籍?まさか先生、本当に私と結婚しようと思ってるんですか?」
ここまで来ると、彼が何を考えているのかさっぱり分からない。
「昨日言ったように、君にとっても悪い話じゃないはずだ」
暁斗は少し身を乗り出すようにして凛音を見つめてくる。整った顔が急に近づいて来て驚くがドキドキしている場合ではない。
「どういうことですか?」
「単刀直入に言う。君は弟の学費捻出に苦労しているんじゃないか?」
「……っ」
暁斗の言葉に息を飲む。なんでそれを知っているんですか?と言うべきなのか躊躇していると先に暁斗から答えが帰って来た。
「福原先生が教えてくれたよ、『凛音ちゃんは無理しているはずだ』って」
「――洋一郎先生が」
「先生は君たち兄妹の事、聞いてもいないのにいろいろと教えてくれてたから」
洋一郎は可愛がっている凛音と遼介の事を何かにつけて同僚で後輩医師でもある暁斗に話していたらしい。