クローバー


「ねぇねぇ。君めっちゃ可愛いね。彼氏いたりするの?」

「ちょっ、お前ずりぃーぞ!文乃ちゃん。こんな奴ほっといて俺と喋ろ!!」

「お前も抜け駆けしてんじゃねー!」


うるさい。そして勝手に名前を呼ばないで欲しい。こいつらは暇なのか?


そんな事言えるはずもなく、ニコニコと愛想笑いをうかべて、スルーしていた。


転校生ってどこ行っても人気なんだなー。と過去に転校した高校について考える。


私はちなみに16歳だ。仕事で年齢を偽って高2高3と色んな学年や色んな高校に潜入してきた。


他に大学なんかもあったけど、あれは無理があったなー。化粧するのにどんだけ時間かかっことか。二度とやりたくない。


そんな事を考えてると、教室の扉が空いた。一斉に女子が騒ぎだす。


何故か私の周りにいた男達も焦るように私の周りから消えた。


そして、私もすぐさまこの場所から姿をけしたかった。


しかし、そんな事相手が目の前まで来ているのにできるはずもなく、下を向き、机とにらっめこする形で、相手に顔を見られないよう頑張った。


どうしてここに?!?!


やばい?!やばい?!聞いてない!!


こんな事ならあの兄弟の事調べておけば良かった!!!いや、今日知ったから無理なんだけど。


なんと言おうと、時既に遅しである。








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