クローバー


瑠衣さんの頬が心做しか赤く染まった。


「それは反則でしょっっ」


何かを呟いていたが私には聞こえなかった


「ねぇー。文って読んでいい?あと、俺の事は瑠衣って呼んで。だめ?」


そんな聞き方されたら断れない.......


「うっ。だめじゃないです。」


「ふふふ。文。敬語も外して。」


「え、でも一応先輩ですし。」


瑠衣は高2で一応先輩だし、それは流石に。 瑠衣が途端に不機嫌な顔をする。


「先輩って.......。俺は文のお兄ちゃんだよ?お兄ちゃんに敬語は変でしょ?」


「た、確かに。」


「次敬語使ったらお仕置きだからね。」


瑠衣は嬉しそうに呟く。
なんか恐ろしい言葉が聞こえた気がするが聞かなかったことにする。


さて、夕飯を作るか。
瑠衣が居るのに自分だけ食べるは気まずい気がして、


「瑠衣。夕飯作るけど食べる?」


と聞く。瑠衣は目を輝かせてものすごい速さでコクコクと頷く。


そんなにお腹空いてたの?


よし。急いで作ろう。


台所に立って、カレーを作り始める。
作ってる最中、瑠衣が後ろからお腹に手を回し抱き着いてきた時は包丁を落としそうになった


「こら!危ないでしょ!」


瑠衣はごめんね、と謝りながらも手を離す事はないのでもう諦めて大人しく料理を作った。


久しぶりに誰かと食べたご飯は何故かとっても美味く感じた.......
















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