クローバー
「あぁーあ。なんかバカみたい。俺が頑張って作り上げてきた仮面、簡単に剥がしちゃうし挙句の果てには、不細工ですね?ホントふざけんなって感じ。」
うっ。それはすいません……
「他人に不細工って言われたの初めてかも。」
「どんだけその言葉根に持ってるんですか…」
「ん?俺は執拗いよ?隙あらばあんたに言って罪悪感思い出させてあげる。」
うわぁー。この人腹ん中真っ黒だ。
不細工何て言った、過去の自分をぶん殴りたい!!
思わず、口の端がピクピク動いてしまう。
「ねー。俺の分のすき焼きはー?」
そしていつの間にか椅子に座って、当たり前にすき焼き食べる気満々である。
「……お前は食べるな。これは全部俺んのだ」
「ふーん。瑠衣今日はよく喋るね」
なんだこの雰囲気は。2人の間にバチバチと光みたいのが見えるっっ。
急いで奏多さんにお皿とお箸をもっていき、
さっ、どうぞ!とみんなで鍋を囲む。
「ねー。敬語使うのやめてくれる。気持ち悪いんだけど」
「き、気持ち悪いって。」
あんたの変わり用の方が十分気持ち悪いぞ?
「あと、奏多。」
「え?」
「いいから、奏多って呼ぶの!」
「か、奏多?」
心做しか頬を赤く染める奏多さん。
あー、思ったよりくるなこれっ。とかなんとか言っているが、よく分からず…
クイックイッ
瑠衣に裾を引っ張っられ、ほっといて食べよ?と言われる始末。
「うん。そうだね。」