クローバー
奏多side


昔から俺は自分の気持ちを言葉に表すのが苦手で、どうしてもひねくれた言い方しか出来なかった。


周りは、そんな俺に…


顔と性格があってない


黙っていた方がいい。


勝手な意見を押し付けた。


顔目当てで勝手によって来たくせに、勝手に人の性格想像して、想像と違ったら勝手に残念がって、勝手に離れていく


どいつもこいつも自分勝手なやつばかり。


最初はそんな奴らの為に俺が落ち込む必要はない、気にする必要はない。そう思ってた…


でも…、


やっぱり…、


1人は…寂しい…


いつしか俺は周りが望む性格を演じるようになっていた。


優しくて、紳士で、完璧な僕。
演じる事で周りに人が寄ってくる。これで1人じゃない。これが正しかったんだ。


そう思えば、思う程、何故か心の穴は大きくなっていく…


女子は勿論喜んだ。当たり前か…
そうするように演じたのは俺なんだから。
その事で、男子からは嫉妬をかった。


ふっ。結局、どいつもこいつも俺の上っ面しか見てくれない。


俺は、復讐とばかりに女を抱いては捨てた。


泣きじゃくる女を冷たい目でみながら、いいざまだと嘲った。















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