クローバー
「俺たち2年が勝ったら、文乃は俺の言う事何でも聞く。その変わり、文乃達1年が勝ったら俺は文乃の言うことなんでも聞いてあげるよ。」
「あれ?奏多って18だよね?高2?」
「奏多は出席日数足りなくて留年してるんだよ。」
瑠衣が教えてくれた。
へぇー。優等生を気取ってる奏多にしては珍しい。
「何?」
ギロッと睨みつけてくる奏多。
余り聞いて欲しく無さそうなので、探らないでおいた。
「いや、別に。」
「で?どうするの?」
「何でもって…。奏多変な事言いそうだし…。」
「何想像してるの?いやらしい。」
ムカつく程色気たっぷりなスマイルを浮かべ私を見てくる。
「なっ?!」
「あ、そっか。自信が無いのか。」
ブチッ。
「文、なにか切れる音が聞こえたっ。奏多の挑発に乗っちゃダメ。」
瑠衣が必死に止めようとしてくるが、今の私の耳には届かない。
1番隊 隊長の私が一般人の高校生に勝てるか自信がない?ありえない。
こちとら、死ぬほどの訓練受けてきたてんだよ。
その言葉は、私のプライドが許さない。
「いいよ。その賭け乗った。あんたのそのプライドで出来た鼻へし折ってやる。そして、絶対謝って貰うから!」
「そうこなくっちゃね。」
私は思いっきり啖呵をきった。
奏多の思う壷だということにもきずかずに。
そして、瑠衣が心配そうにこちらを見ている事にも気づかなかった。