若頭、今日もお嬢を溺愛する
「雷十!!やめろ!
この子達は、無理矢理飲ませたわけじゃないだろ?
ごめんね、悪いんだけど……今日は帰ってくれるかな?また落ち着いたら、杏に連絡させるから」
大悟が少し微笑んで言った。
「はい…」
笹美達は、再度頭を下げ去っていった。
━━━━━━━━━━━━━━━
杏子が目を覚ますと、雷十が覗き込んでいた。
「ん……」
「杏ちゃん!!?」
「杏!!?」
「あ…らい、と……パパ…」
「はい!雷十です!
杏ちゃん!もう、大丈夫ですよ!」
「杏、良かった…!」
「うん…雷十、みんなは?びっくり…させ、た…よね?」
そう言って、少し微笑む杏子。
「え?
奴等の心配より、杏ちゃんでしょ?
……………ほんと、杏ちゃんらしいですね…!いつも他人のことばかり」
雷十が困った顔で、微笑んだのだった。
「………んんっ…!!もう、やだ…雷十やめて……!」
体調が落ち着き、屋敷に帰る途中の車内。
先程からずっと杏子は、雷十に抱き締められたりキス責めを受けてうんざりしていた。
「ん…だって、杏ちゃんがここにいるって感じないと……
すみません。俺が傍にいたのに…こんなことに…」
杏子の頬を包み込み、額と額をくっつけ呟く雷十。
「え?違うよ!私がちゃんと確認せずに紅茶飲んだからだよ?誰も悪くないよ?」
雷十の手を掴み、包み込んだ杏子。
安心させるように微笑んだ。
「どうしてですか?」
「え?」
「一歩間違えたら死んでたのに、なんで奴等を庇うんですか?」
「別に庇ってるわけじゃ……」
「もっと責めていいんですよ?俺のことも、奴等のことも。杏ちゃんは優しすぎます……!」
雷十が自分の手を包み込んでいる杏子の両手を口唇に近づけ、キスをした。
「みんな、十分過ぎるくらい…私を守ってくれてるからだよ」
「杏ちゃん…」
「だからお願い…もう誰も責めないで……?」
━━━━━━━━━━━━━━━━
「じゃあ…行ってきます、杏ちゃん!」
その日の晩、雷十が仕事へ出かけていく。
「雷十、行ってらっしゃい!」
小さく手を振り微笑む、杏子。
雷十も少し微笑んで、小さく手を振った。
それからバレンタインの材料を買う為、笹美を迎えに向かった杏子。
「笹美!!」
「杏子!!
さっきはごめ━━━━━」
「ごめんね、笹美!迷惑かけて!」
「杏子…
大丈夫?体調…」
「うん!飲んだのが、少量だったから!」
「本当にごめん!!」
杏子に頭を下げる、笹美。
「謝らないで?笹美、知らなかったんだし!」
「でも、一歩間違えたら……」
「大丈夫。いつ何に何が入ってるかわからないから、私…食べ物や飲み物は少しずつ口に入れるようにしてるの。万が一があっても大丈夫なように。
だから、簡単に死んだりしないよ!」
笹美がゆっくり顔を上げると、微笑んだ杏子がいた。
この子達は、無理矢理飲ませたわけじゃないだろ?
ごめんね、悪いんだけど……今日は帰ってくれるかな?また落ち着いたら、杏に連絡させるから」
大悟が少し微笑んで言った。
「はい…」
笹美達は、再度頭を下げ去っていった。
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杏子が目を覚ますと、雷十が覗き込んでいた。
「ん……」
「杏ちゃん!!?」
「杏!!?」
「あ…らい、と……パパ…」
「はい!雷十です!
杏ちゃん!もう、大丈夫ですよ!」
「杏、良かった…!」
「うん…雷十、みんなは?びっくり…させ、た…よね?」
そう言って、少し微笑む杏子。
「え?
奴等の心配より、杏ちゃんでしょ?
……………ほんと、杏ちゃんらしいですね…!いつも他人のことばかり」
雷十が困った顔で、微笑んだのだった。
「………んんっ…!!もう、やだ…雷十やめて……!」
体調が落ち着き、屋敷に帰る途中の車内。
先程からずっと杏子は、雷十に抱き締められたりキス責めを受けてうんざりしていた。
「ん…だって、杏ちゃんがここにいるって感じないと……
すみません。俺が傍にいたのに…こんなことに…」
杏子の頬を包み込み、額と額をくっつけ呟く雷十。
「え?違うよ!私がちゃんと確認せずに紅茶飲んだからだよ?誰も悪くないよ?」
雷十の手を掴み、包み込んだ杏子。
安心させるように微笑んだ。
「どうしてですか?」
「え?」
「一歩間違えたら死んでたのに、なんで奴等を庇うんですか?」
「別に庇ってるわけじゃ……」
「もっと責めていいんですよ?俺のことも、奴等のことも。杏ちゃんは優しすぎます……!」
雷十が自分の手を包み込んでいる杏子の両手を口唇に近づけ、キスをした。
「みんな、十分過ぎるくらい…私を守ってくれてるからだよ」
「杏ちゃん…」
「だからお願い…もう誰も責めないで……?」
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「じゃあ…行ってきます、杏ちゃん!」
その日の晩、雷十が仕事へ出かけていく。
「雷十、行ってらっしゃい!」
小さく手を振り微笑む、杏子。
雷十も少し微笑んで、小さく手を振った。
それからバレンタインの材料を買う為、笹美を迎えに向かった杏子。
「笹美!!」
「杏子!!
さっきはごめ━━━━━」
「ごめんね、笹美!迷惑かけて!」
「杏子…
大丈夫?体調…」
「うん!飲んだのが、少量だったから!」
「本当にごめん!!」
杏子に頭を下げる、笹美。
「謝らないで?笹美、知らなかったんだし!」
「でも、一歩間違えたら……」
「大丈夫。いつ何に何が入ってるかわからないから、私…食べ物や飲み物は少しずつ口に入れるようにしてるの。万が一があっても大丈夫なように。
だから、簡単に死んだりしないよ!」
笹美がゆっくり顔を上げると、微笑んだ杏子がいた。