若頭、今日もお嬢を溺愛する
門を出ると、また別の組員がいた。
「お嬢?こんな時間に出るんすか?
ダメっすよ!屋敷に入ってください!」
目の前に立ちはだかれる。
「すぐそこだから、いいでしょ!?」
「ダメですよ!」
後ろから声がして振り向くと、瓜生が立っていた。
「瓜生さん!お疲れ様っす!」
門前にいた組員が、瓜生に頭を下げる。
「どうしても出ると言うなら、俺がついて行きます」
「は?すぐそこだっつてるでしょ?」
「お嬢、言っておきますが、お嬢なんて簡単に拐えるんですからね!なんなら、今から俺が拐って屋敷に閉じ込めましょうか?」
「なっ…////!?」
「それとも、若に連絡しましょうか?
きっと、飛んで来ますよ!」
「脅してるの?」
「脅してます」
「うー!」
「若に連絡するのは、困るんですよね?
俺達にも言わないってことは、男絡みですよね?」
さすが雷十が信用するだけのことがある。
察しの良い、瓜生。
「わかった!瓜生さんと行く!」
「はい、では行きましょう」
瓜生と一緒に門前で待ってると、手毬が現れた。
「鶴来さん!」
「…………手毬くん?」
「うん!」
(結構、イケメン…)
偏見だが、手紙を送るような男だ。
正直、パッとしない男だと思っていた。
しかし、現れた男はスラッと背が高く爽やかな男だったのだ。
「連絡ありがとう!」
「ううん。こちらこそ、わざわざ来てもらってごめんね…!」
「そんな…こんな夜に女の子に来させるなんてあり得ないよ!」
「これ、どうぞ?」
持っていたお茶を渡す。
「あ…////実は、僕もこれ…」
「あ、コーヒー?」
「うん、ここのコーヒー美味しいんだよ!」
「じゃあ…交換!」
お茶とコーヒーをお互いに渡し合う。
「あと、これ…プレゼント!」
「え?」
「受け取ってくれる?」
手毬が小さな袋を差し出した。
「いいの?」
「うん!気にいってくれるといいんだけど……」
「ありがとう!開けていい?」
「もちろん!」
丁寧に包みを開ける、杏子。
「…………あ、可愛い~!」
和柄のバレッタが入っていた。
「僕がデザインしたんだ!」
「嘘!?凄い!
…………あ、でも…やっぱ貰えない…
ごめんね。気持ちはとっても嬉しい!」
「どうして?」
「私ね、恋人がいるの。
だから……手毬くんの気持ち、答えられない。
なのに、こんな…手毬くんがデザインした贈り物なんて、貰えない…」
「やっぱ、そうか……そうだよね。彼氏いるよね…
でもこれは、気持ちだから受け取って!
受け取ったからって、彼氏と別れてなんて言うつもりないから!」
「うん…じゃあ…ありがとう!」
手毬に微笑み、バレッタを嬉しそうに見つめた。
「お嬢?こんな時間に出るんすか?
ダメっすよ!屋敷に入ってください!」
目の前に立ちはだかれる。
「すぐそこだから、いいでしょ!?」
「ダメですよ!」
後ろから声がして振り向くと、瓜生が立っていた。
「瓜生さん!お疲れ様っす!」
門前にいた組員が、瓜生に頭を下げる。
「どうしても出ると言うなら、俺がついて行きます」
「は?すぐそこだっつてるでしょ?」
「お嬢、言っておきますが、お嬢なんて簡単に拐えるんですからね!なんなら、今から俺が拐って屋敷に閉じ込めましょうか?」
「なっ…////!?」
「それとも、若に連絡しましょうか?
きっと、飛んで来ますよ!」
「脅してるの?」
「脅してます」
「うー!」
「若に連絡するのは、困るんですよね?
俺達にも言わないってことは、男絡みですよね?」
さすが雷十が信用するだけのことがある。
察しの良い、瓜生。
「わかった!瓜生さんと行く!」
「はい、では行きましょう」
瓜生と一緒に門前で待ってると、手毬が現れた。
「鶴来さん!」
「…………手毬くん?」
「うん!」
(結構、イケメン…)
偏見だが、手紙を送るような男だ。
正直、パッとしない男だと思っていた。
しかし、現れた男はスラッと背が高く爽やかな男だったのだ。
「連絡ありがとう!」
「ううん。こちらこそ、わざわざ来てもらってごめんね…!」
「そんな…こんな夜に女の子に来させるなんてあり得ないよ!」
「これ、どうぞ?」
持っていたお茶を渡す。
「あ…////実は、僕もこれ…」
「あ、コーヒー?」
「うん、ここのコーヒー美味しいんだよ!」
「じゃあ…交換!」
お茶とコーヒーをお互いに渡し合う。
「あと、これ…プレゼント!」
「え?」
「受け取ってくれる?」
手毬が小さな袋を差し出した。
「いいの?」
「うん!気にいってくれるといいんだけど……」
「ありがとう!開けていい?」
「もちろん!」
丁寧に包みを開ける、杏子。
「…………あ、可愛い~!」
和柄のバレッタが入っていた。
「僕がデザインしたんだ!」
「嘘!?凄い!
…………あ、でも…やっぱ貰えない…
ごめんね。気持ちはとっても嬉しい!」
「どうして?」
「私ね、恋人がいるの。
だから……手毬くんの気持ち、答えられない。
なのに、こんな…手毬くんがデザインした贈り物なんて、貰えない…」
「やっぱ、そうか……そうだよね。彼氏いるよね…
でもこれは、気持ちだから受け取って!
受け取ったからって、彼氏と別れてなんて言うつもりないから!」
「うん…じゃあ…ありがとう!」
手毬に微笑み、バレッタを嬉しそうに見つめた。