若頭、今日もお嬢を溺愛する
「は?だから、言ったでしょ?
あれは、バレッタを取ってくれてただけなの!」
「でも、君は杏に惚れてるだろ?」
「え?」
「雷十も言ってたよ!」
「はぁ?」
「俺から、杏ちゃんを奪う悪魔だって!」
「雷十のバカ!」
「大丈夫ですよ!」
「え?」
「僕、はっきり振られましたから!
それに、僕には無理です!奪うなんて……」
「………わかってないなぁ、君は」
「え?」
「いや、何も。
それに、虎太郎くん」
「は、はい」
「君も、要注意だって言ってた」
「え?俺っすか?」
「フフ…杏は、可愛いからなぁ!困ったね……(笑)」
「は?パパ、何言ってんの?」
「亜子もモテて大変だったなぁ~」
「パパ、キモいよ!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
笹美「ねぇ…なんで、こんなことになったのかな?」
昴「わかんねぇよ!」
虎太郎「でも今更だろ?」
手毬「……………怖いね…僕と虎太郎くんは、警戒されてるみたいだし」
笹美達四人は、今駅前にいる。
しかも四人共、着物とスーツ姿だ。
虎太郎「だな…」
昴「俺達、殺されないよな?」
笹美達「………」
あれから、大悟が言い出した。
「今晩、杏の卒業のお祝いの宴会があるんだ。
君達も来ない?」
この言葉に……(どこか興味があり)断れなかった笹美達。
大悟自身が笹美達の親に了解を取り、今に至るのだ。
瓜生「大丈夫ですよ。殺したりなんかしません。
貴方がたが、お嬢を傷つけなければ…!」
笹美達「━━━━━!!!?」
笹美達が振り向くと、瓜生が立っていた。
瓜生「お待たせしました、皆さんお揃いですね」
笹美「は、はい」
瓜生「では、こちらです」
車に誘導する、瓜生。
笹美達は乗り込んだ。
車内で、瓜生が口を開く。
瓜生「会場に着いたら、俺が組長の所まで誘導します。
まず、一番に組長に挨拶をしてください。
組長がいる間は、礼儀正しくお願いします。
組長の側近の“浅井”という部下が、礼儀や上下関係を重んじていますので」
そして料亭に着く。
笹美「な、なんか……私、手汗凄っ!」
昴「俺も……」
虎太郎「こえー」
手毬「僕、身体が震えてきた…」
瓜生「こちらです。大丈夫ですよ。お嬢のご友人を襲ったりしません。お嬢を傷つけることをする人間は、鶴来組にいません」
瓜生が少し微笑んだ。
襖を開けると、ズラッと一直線に鶴来組の部下が並んでいて一番奥の上座の真ん中に文悟が座っていた。
そして文悟の両隣に、大悟と杏子。
杏子の隣に雷十が座っていた。
浅井は文悟の後ろに控えるように立っている。
四人は、ゴクッと生唾を飲んだ。
ふと…杏子と目が合い、杏子は微笑んで小さく頷いた。
そのおかげで、四人は少し緊張がほぐれたのだ。
あれは、バレッタを取ってくれてただけなの!」
「でも、君は杏に惚れてるだろ?」
「え?」
「雷十も言ってたよ!」
「はぁ?」
「俺から、杏ちゃんを奪う悪魔だって!」
「雷十のバカ!」
「大丈夫ですよ!」
「え?」
「僕、はっきり振られましたから!
それに、僕には無理です!奪うなんて……」
「………わかってないなぁ、君は」
「え?」
「いや、何も。
それに、虎太郎くん」
「は、はい」
「君も、要注意だって言ってた」
「え?俺っすか?」
「フフ…杏は、可愛いからなぁ!困ったね……(笑)」
「は?パパ、何言ってんの?」
「亜子もモテて大変だったなぁ~」
「パパ、キモいよ!」
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笹美「ねぇ…なんで、こんなことになったのかな?」
昴「わかんねぇよ!」
虎太郎「でも今更だろ?」
手毬「……………怖いね…僕と虎太郎くんは、警戒されてるみたいだし」
笹美達四人は、今駅前にいる。
しかも四人共、着物とスーツ姿だ。
虎太郎「だな…」
昴「俺達、殺されないよな?」
笹美達「………」
あれから、大悟が言い出した。
「今晩、杏の卒業のお祝いの宴会があるんだ。
君達も来ない?」
この言葉に……(どこか興味があり)断れなかった笹美達。
大悟自身が笹美達の親に了解を取り、今に至るのだ。
瓜生「大丈夫ですよ。殺したりなんかしません。
貴方がたが、お嬢を傷つけなければ…!」
笹美達「━━━━━!!!?」
笹美達が振り向くと、瓜生が立っていた。
瓜生「お待たせしました、皆さんお揃いですね」
笹美「は、はい」
瓜生「では、こちらです」
車に誘導する、瓜生。
笹美達は乗り込んだ。
車内で、瓜生が口を開く。
瓜生「会場に着いたら、俺が組長の所まで誘導します。
まず、一番に組長に挨拶をしてください。
組長がいる間は、礼儀正しくお願いします。
組長の側近の“浅井”という部下が、礼儀や上下関係を重んじていますので」
そして料亭に着く。
笹美「な、なんか……私、手汗凄っ!」
昴「俺も……」
虎太郎「こえー」
手毬「僕、身体が震えてきた…」
瓜生「こちらです。大丈夫ですよ。お嬢のご友人を襲ったりしません。お嬢を傷つけることをする人間は、鶴来組にいません」
瓜生が少し微笑んだ。
襖を開けると、ズラッと一直線に鶴来組の部下が並んでいて一番奥の上座の真ん中に文悟が座っていた。
そして文悟の両隣に、大悟と杏子。
杏子の隣に雷十が座っていた。
浅井は文悟の後ろに控えるように立っている。
四人は、ゴクッと生唾を飲んだ。
ふと…杏子と目が合い、杏子は微笑んで小さく頷いた。
そのおかげで、四人は少し緊張がほぐれたのだ。