若頭、今日もお嬢を溺愛する
「杏ちゃん、お出掛けしますよ!」
「え?もう、いいよ!十分!」
「まだ今日は終わってません」
「でも、もう…外は嫌!雷十と二人でいたい」
「大丈夫です。俺も、もう…杏ちゃんを晒す気はさらさらないんで!」

二人は、瓜生の運転で屋敷を出た。
そしてショップ前で止まり、中に入った。

「いらっしゃいませ、風間様」
「あぁ、頼む。丁重に扱えよ!」
「心得ております」

「杏ちゃん。
ここでドレスを選んで、着替えてきてください。
俺は外で待ってます」
「私が決めるの?」
「はい、好きなのをどうぞ?」
「でも、私が決めたら雷十、ダメって言うじゃん!
肩が出てるとか、丈が短いとか……」
「今日は言いません。杏ちゃんが好きなのをどうぞ!」
「わかった」

「杏子様、私共がお手伝いさせていただきます!」
杏子は店員と共に、更に奥に入っていった。

そして━━━━━━━
ショップの外で煙草を吸いながら待っている、雷十。
どんな杏子を見れるか、ワクワクしていた。
頭の中で、色々想像する雷十。
それだけで、幸せな気持ちになれるのだ。

「━━━━━十?雷十!!!」
「……っあ!すみません!
色々、妄想を繰り広げてました!」
「フフ…何、それ(笑)?着替えてきたよ!
どうかな?」

「………」
「雷十?」
「……/////」
「雷十ー?」
「理性…もたないかも……です…」
「は?」
「綺麗…綺麗です!まさに、姫だ……」
「可愛いでしょ?この胸の大きなリボンとか!」
「はい!
…………今すぐに襲っ━━━━━」
「ん?」
「いえ…とても、可愛くて…/////惚れ直しました!」

「フフ…ありがとう!
雷十がいいって言ったから、オフショルダーだし、丈も短いけどいいんだよね?」
「はい!これから、二人っきりなので問題ありません!」
「二人っきり?
雷十と二人でいられるの?」
「はい!」
「………嬉しい…」
小さく呟いた、杏子。
そんな少しの仕草も、可愛くてしかたがない。

雷十は杏子の頬を両手で包み込み、上に向かせた。
「杏ちゃん、今日は覚悟してください」
「え?」
「この綺麗で可愛い杏ちゃんを、一晩中……一人占めするつもりですから!」
「うん、私も!雷十を一人占めしたい!」

「はい!
…………じゃあ、二人っきりになりましょう!」
そう言って車に乗り込み、ホテルへ向かった。

最高級のホテルの、スイートルーム。
「綺麗…」
「はい。
杏ちゃん、軽食ですけど食べませんか?」
「うん」
シャンパンと、お茶で乾杯をする。
綺麗な音がして、杏子はその雰囲気と妖しいくらいに綺麗な雷十に見惚れてうっとりしていた。

「杏ちゃん…ほんと、綺麗……
どうしよう……」
「え?」
「理性が…もう……もちません……」
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