若頭、今日もお嬢を溺愛する
杏子達と中に入る、女子学生。

笹美「あ、前しかあいてない」
杏子「いいじゃん!行こ?貴女も!」
学生「え?いいんですか?」
杏子が女子学生の手を掴む。
女子学生は恐縮し、杏子の横に座った。

杏子「貴女、名前は?
私、鶴来 杏子」
笹美「私、笹美!」
昴「昴!」
虎太郎「虎太郎だよ」
清二「僕は、手毬 清二です!」

真弓「明田(あきた) 真弓(まゆみ)です」

杏子「真弓ちゃんね!」
笹美「覚えた!」
微笑む、杏子と笹美。
真弓も自然と微笑む。

笹美「やっと、笑ってくれた!」

真弓「え?」
杏子「可愛い、笑顔ね!」
杏子が更に微笑み、真弓を見つめる。

真弓「か、可愛い?」
杏子「うん」
笹美「可愛いよ、真弓ちゃん」
笹美も賛同する。
真弓「そんな、お二人には足元にも及びません!
お二人、スッゴく綺麗だし。
私は、太ってるし……」

杏子「そうかな~?」

昴「素材はいいと思うぞ」
虎太郎「うん、そうだな。体型が気になるなら、清二に聞けば?」
清二「良いとこあるよ?僕も、そこでかなり痩せたし!」

昴「あれはスゲーよなー」
昴がクスクス笑い出す。
清二「もう!その話はやめてよ!」
虎太郎「フッ…!!清二が怒った(笑)」

杏子「三人は、随分仲良くなったんだね!」
笹美「そうなのよ!男子会したらしいんだけど、そこでかなり!」

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雷十「杏ちゃん、一緒にご飯食べましょ?」
杏子「あんた、いたの?」
雷十「当たり前じゃないですかぁー!今日は、夕方から仕事なのでずーっとくっつく予定ですよ!」
講義が終わると、雷十が待っていた。

杏子「みんなと食べるんだけど!」
雷十「じゃあ…俺も!」
杏子「は?雷十がいると、雰囲気悪くなんの!!」
雷十「じゃあ…杏ちゃんを、拐います!」
杏子「はい?」
雷十「杏ちゃんなんて、簡単に拐えますよ!」
杏子「あんた、バカか!!」

笹美「杏子!いいじゃん!雷十さんなら」
昴「俺達も、構わないよ!」
笹美や昴が、微笑んで言った。

雷十「ほら、いいってですよ?」

杏子「いや!ダメ!特別講師ってだけでも、ダメでしょ?……………そうゆうのやめてよ…」
雷十の服を握り、見上げた。
雷十「杏ちゃん……
わかりました……」
杏子の頭を撫でる、雷十。

杏子「雷十」
雷十「はい」
杏子「ありがとう!
でも、私は大丈夫だから!今は、笹美達がいてくれるし!」
雷十「わかりました。でも、何かあったらすぐに連絡してください」
杏子「うん、わかった」

笹美「雷十さんって、心配性ね」
学食に向かいながら、笹美が言った。
杏子「高校生になるまで、色々あったから……」
笹美「そっか…」

真弓「あ、あの!私はこれで!」
真弓が杏子達に、軽く頭を下げ言った。
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