若頭、今日もお嬢を溺愛する
「雷十、ごめんね…
つい、頭に血が上って……」
その後部屋に雷十と戻り、ベッドの上に二人は向かって座っている。

「いえ。
俺も、つい…頭に血が上ってあんなことを……
すみません……」
杏子を足で挟んで、抱き締めた。

そして額や頬、目元に何度も啄むようなキスをする。

「俺も、仕事終わったら会いに行ってもいいですか?」
「え?」

「大丈夫。
絶対に邪魔はしない。夜、少しでいいから会いたい。
一日一回は、杏ちゃんに会って触れないと俺は死んでしまう……」

「雷十…」
「お願いします!遅くなりますが、一目会って抱き締めさせてください」

「雷十は、寂しがり屋だね…(笑)」
「はい。否定しません」
「わかった。いいよ!」

「ん。良かった。
じゃあ……とりあえず、今からは俺の時間ですよね?」
そう言って、押し倒された。

「え………雷十?」
首や鎖骨に雷十のキスが落ちてくる。
そして服の中に、雷十の手が滑り込んできた。

「杏ちゃん、好き……大…好き……」
「ちょ…ちょっと…やだ……こんな、真っ昼間から……」
「言いましたよね?」
押し返す杏子の手を掴み、ベッドに縫いつけた雷十。

「ら、雷十……!?」
雷十の表情(かお)が妖しくひかる。

「俺達が愛し合うのに、場所や時間は関係ない。
さぁ、いっぱい……愛し合いましょうね……!
俺の…俺だけの……愛しい姫…」


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杏子「ごめんね、パパ付きで……」
待ち合わせ場所の駅前。

笹美と真弓に謝罪する、杏子。

笹美「いいよ!杏子パパ、大歓迎!」
大悟「フフ…ありがとう、笹美ちゃん!」
笹美「いえ/////」

大悟「で、こちらが新しい友達?」
大悟が真弓に向き直る。

杏子「うん!明田 真弓ちゃん」
真弓「明田 真弓です///!杏子ちゃんと仲良くさせていただいてます///!」
大悟「へぇー、杏のことよろしくね!真弓ちゃん」

真弓「か、カッコいい…////」
真弓は見惚れていた。

大悟「さぁ、電車行こうか?」


電車に乗り込む、四人。
大悟「人、多いねー!」

ゴールデンウィークなのもあり、電車内は乗客でいっぱいだ。
今年は祝日の関係もあって、休みが長期だ。
その為か、みんな心なしか浮き足立っている。

笹美「座れないね…」
杏子「そうね」
真弓「とりあえず、端に行かない?
杏子ちゃん、潰されそう…」

大悟「杏は、小さいからなぁー(笑)」

杏子「失礼なっ…////」
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