若頭、今日もお嬢を溺愛する
旅館についた、杏子、笹美、真弓は驚愕する。

杏子「え?何、この高級な部屋は……」
笹美「なんかの間違い?」
真弓「そうだよね?
部屋に露天風呂までついてる」

大悟「あー、これは俺が手配した」

杏子達「「「はぁ!?」」」

杏子「パパ!!どうゆうこと!」

大悟「だって、パパも同じ部屋に泊まるんだよ?
でもさすがに、寝る時は一緒は嫌かなって。
だから俺は、こっちで寝るから。
三人は向こうで川の字になって寝ればいいでしょ?」

真弓「でも私、お金が……」
大悟「あ、笹美ちゃんと真弓ちゃんは当初のとおりにお金出してくれたらいいんだよ?
せめてものお詫び。
ごめんね、どうしても杏のことが心配でね!」

笹美「じゃあ…お言葉に甘えて……」
真弓「でも、凄い……こんな部屋初めて……!」

杏子「確かに凄い。お風呂入りたいね」
大悟「三人で、入ってきな?
俺は、少し仕事するから。
あ、部屋から出る時は声をかけるんだよ?」

杏子「わかった!入ろ?露天風呂」

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笹美「気持ちいい~」
真弓「ほんと、気持ちいい~」
杏子「んーー!
ん?笹美、背中……」

笹美「あー、退いた?」
杏子「いや、退かないけど!刺青…昴くんとお揃い?」
笹美「うん」
真弓「これって、SIKI組?」

笹美「そうだよ。昴と虎太郎、中学生の時からSIKI組に入ってたの」
真弓「そうなんだ。あの有名なSIKI組に……」
笹美「そのSIKI組が縁で、杏子と仲良くなったんだよ!」
真弓「じゃあ、杏子ちゃんも?」

杏子「夏輝(なつき)が、幼なじみなの」
真弓「え?それって、キングの?」
杏子「うん」

真弓「じゃあ…杏子ちゃんが、雛?」
杏子「え?あ、うん…夏輝達が勝手に言ってただけだけど……私は既に、雷十しか眼中になかったし」

真弓「じゃあ…愛生(あき)先輩のことも、知ってるんだ……!」
杏子「愛生?愛生のこと、知ってるの?」

真弓「……うん…/////中学の時から憧れてて……」
杏子「へぇー!」
笹美「今度、紹介してあげたら?杏子」
杏子「もちろん!」

真弓「え////!!?そ、そんな…/////緊張で、死ぬ////」

杏子・笹美「真弓、可愛い~!!」

露天風呂をあがり、旅館の周りを散歩する三人。

杏子「風が気持ちいい~」
笹美「だね!」
真弓「そうだね~」

近くのベンチでゆっくりしていると………

「君達、可愛いねー!」
男三人組が話しかけてきた。

「この子なんて、可愛すぎてヤバい!」
そう言って、杏子の隣に座る男。

杏子「は?隣、座らないで!」
「いいじゃーん!俺等と、お茶しない?」
杏子「しない!」
笹美「やめときなよ!この子に関わったら、後がヤバいよ!」

真弓は怯えて固まっている。

杏子「早く、どっか行って!」
笹美「悪いこと言わないから、消えてよ!」

笹美も杏子には遠く及ばないが、美人。
二人にとってナンパは、日常茶飯事なのだ。
冷静に対応していた。

「あ?下手に出てりぁ、調子に乗りやがって!!」
男が、杏子に触れようとする━━━━━━

??「うるせぇな……静かに寝かせろよ……」

そこへ、杏子達の後ろの木の影から別の男の声が聞こえてきた。
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