お嬢様、いけませんよ

どゆこと？


もうひとつの家？


お家が2つもあるの？


別荘ってこと？


だけどそんなに私の家はお金持ちじゃない


…ってあれ？


私、お父さんとお母さんのお仕事…知らない


「そんなに落ち込まれないで下さい。旦那様方はお嬢様に隠したいと言っていましたので知らなくて当然です」



私が今何を考えているかを見抜かす様に言われた


私が不安になってるって分かって慰めてくれた


『で、でも、普通はみんな親のお仕事は何してるとか知ってるじゃん…』


「基本的は、そうですね。ですがそれもまた良いと思いますよ？」


『え？どう、して？』


「秘密主義って少し気になるものじゃないですか？」


『た、確かに、？』


「はい。なのでどんな仕事をしているかを知った時の驚きは半端ではないでしょう」


『は、はい…』


「なので、そういう楽しみもあるということで。
と。そんな話をしているうちに着きましたよ」


『…え。』


「どうしましたか？」


『い、いや。その…ここは、？』


「はい。ですから旦那様方の住まわれているお家でございます」


『え、えっと、その、お父さんとお母さんはもしかしてだけどお金持ち、？』


「まぁ。そうですね。日本では勿論No.1で世界の5本の指には入るとは言われてますね」



お、お金持ち…



『…』


「お嬢様？どうしましたか？」



お母さんと、お父さんが…



『…』


「お嬢様。」