不毛な恋模様〜傷付いた二人は、輝く夜空の下にて熱く結ばれる〜
繋がる
 紗世は悩んだ末、部屋着で待つことにした。

 部屋着もワンピースだなんて笑われるだろうか。いつものスウェットのワンピース姿を見て苦笑いする。外での私と大違い。

 波斗先輩、きっとあまり飲めなかったよね。お酒がいいのかな、それとも清涼飲料? 両方を冷蔵庫で冷やしておく。

 おつまみもあるし、それに……。棚の引き出しを開けて恥ずかしくなる。まさか私がコンドームを買うなんて……。

 引き出しを閉めながら、夏合宿の日の夜のことを思い出す。

 あの日ってどういう流れだったんだっけ。キスはどちらからともなくした。セックスは……そう、私から誘ったんだ。今思えばなんて大胆なのかしら。

 でも先輩は私を拒否しないで受け入れてくれた。今思えば、好きな人がいる人になんてことをお願いしてしまったんだろう。私は波斗先輩の優しさにつけ込んだんだ。
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