Colorful
部員がすでに揃っている美術室に若葉が入るや否や、楓に腕を掴まれて美術室から連れ去られてしまう。
「若葉ちゃん、頑張って」
彩葉に心配そうな目で見られながら、若葉は空き教室へと押し込まれる。
「テーマは「夢と希望」だっけ。どんな絵にするか考えないとな」
呆然とする若葉の横で、楓はスケッチブックを開いてシャーペンを握って考え始める。その横顔すら彫刻のように綺麗だ。そして、シャーペンで描かれていく仮の作品も若葉とは比べ物にならないほど、綺麗だ。惨めな気持ちになり、若葉は声を上げる。
「……何で、私なんかを選んだんですか?絵が下手な奴を選んでやった優しい人って先生たちに思われたいんですか?」
「は?」
悔しさ、悲しさ、怒り、感情がぐちゃぐちゃになり若葉の目から涙が溢れる。大声を出しながら若葉は言った。
「私なんかより、他の人の方がずっとずっと絵が上手じゃないですか!私はバランスも悪いし、色も上手に使えないし、イラストレーターになりたいのに全然上達しなくて……。そんなに私のこと、馬鹿にしたいんですか!?」
「若葉ちゃん、頑張って」
彩葉に心配そうな目で見られながら、若葉は空き教室へと押し込まれる。
「テーマは「夢と希望」だっけ。どんな絵にするか考えないとな」
呆然とする若葉の横で、楓はスケッチブックを開いてシャーペンを握って考え始める。その横顔すら彫刻のように綺麗だ。そして、シャーペンで描かれていく仮の作品も若葉とは比べ物にならないほど、綺麗だ。惨めな気持ちになり、若葉は声を上げる。
「……何で、私なんかを選んだんですか?絵が下手な奴を選んでやった優しい人って先生たちに思われたいんですか?」
「は?」
悔しさ、悲しさ、怒り、感情がぐちゃぐちゃになり若葉の目から涙が溢れる。大声を出しながら若葉は言った。
「私なんかより、他の人の方がずっとずっと絵が上手じゃないですか!私はバランスも悪いし、色も上手に使えないし、イラストレーターになりたいのに全然上達しなくて……。そんなに私のこと、馬鹿にしたいんですか!?」