Colorful
「……お前、ちょっと黙れよ」
無表情で若葉の話を聞いていた楓だったが、若葉を壁に力任せに押し付ける。運動部ではないのに力があることに若葉は驚いた。しかし、その驚きも一瞬でかき消されてしまう。
柔らかいものが若葉の唇に触れた。楓との距離がやけに近い。一瞬にして若葉の唇が楓に奪われていたのだ。
何度かキスをした後、若葉は恥ずかしさなどから顔が真っ赤になり、何も言えないまま楓を睨む。楓は余裕そうに笑い、「ほんっと可愛いよな」と言った。
「四月の体験入部で自由に絵を描いただろ?そん時にお前の絵を見て、思ったんだよ。こいつ、絵を描くのが本当に好きなんだなって……。だからお前がその気持ちのまま美術部に来てくれたことが嬉しかったし、絶対文化祭の時に一緒に描くって決めてたんだ。……俺はお前のことも、お前の絵も好きだ」
「えっ……」
顔が赤いまま若葉は固まる。王子と呼ばれている人からの告白に、何と答えるべきかわからない。
無表情で若葉の話を聞いていた楓だったが、若葉を壁に力任せに押し付ける。運動部ではないのに力があることに若葉は驚いた。しかし、その驚きも一瞬でかき消されてしまう。
柔らかいものが若葉の唇に触れた。楓との距離がやけに近い。一瞬にして若葉の唇が楓に奪われていたのだ。
何度かキスをした後、若葉は恥ずかしさなどから顔が真っ赤になり、何も言えないまま楓を睨む。楓は余裕そうに笑い、「ほんっと可愛いよな」と言った。
「四月の体験入部で自由に絵を描いただろ?そん時にお前の絵を見て、思ったんだよ。こいつ、絵を描くのが本当に好きなんだなって……。だからお前がその気持ちのまま美術部に来てくれたことが嬉しかったし、絶対文化祭の時に一緒に描くって決めてたんだ。……俺はお前のことも、お前の絵も好きだ」
「えっ……」
顔が赤いまま若葉は固まる。王子と呼ばれている人からの告白に、何と答えるべきかわからない。