この先もずっと、キミの隣で。
折り返しの電話もなく、公園はいつの間にか暗くなっていた。

いくつか設置されている街灯で、公園の明るさは保たれている。


私は一人ベンチに座り、ただ柳瀬を待ち続けた。

——必ず来てくれる。そう信じて。




「おねえさん、一人?」

人の声がして顔を上げる。見たこともない三十代ぐらいの男の人が近づいてきた。


「……一人ですけど、なんですか?」

キャップをかぶって全身黒でまとめた服を着て、怪しげな風貌。


……なにこの人。不審者?ちょっと怖い。
< 125 / 135 >

この作品をシェア

pagetop