この先もずっと、キミの隣で。
「っやめてください」

必死な思いでそう叫んだとき、勢いよく誰かに左腕を掴まれそのまま肩を抱き寄せられた。

男は驚いた様子で思わず掴んでいた腕を離した。



「触らないでもらえます?俺の大事な人なんで」

顔を上げると柳瀬がいた。


「……柳瀬」

「つーかおっさん、何しようとしたんですか?警察呼びますよ」


柳瀬がポケットからスマホを取り出す様子を見て、


「っんだよ」

男は舌打ちをして足早に逃げるように去っていった。
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