この先もずっと、キミの隣で。
「……柳瀬、ひとつ聞いていい?」

何も言わない柳瀬と目が合った。でもそらした。


「……なんであのとき。私にキスしたの?」

顔を上げないでいると、またいつものため息が聞こえてきた。


「お前、狸寝入りしてたのかよ。趣味悪すぎ」

「はあ?違うし!ただうとうとしてただけだもん……」

思わず反論する私。



「つーかお前、鈍感過ぎ」

「えっ?」

「何でキスしたかって、そんなの決まってんだろ」

……わかんないなら聞いてんじゃんか、ばか柳瀬。
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