この先もずっと、キミの隣で。
「場所、変えましょうか?」

「そうした方がよさそうだね」

とりあえず一旦カフェを出た。


「あのさ麦ちゃん。実は……」

「ん?なんですか先輩?」

先輩は少し考え込んで、言いにくそうに切り出した。


「俺ん家、ここからすぐなんだわ」

思いもよらぬ言葉に目が丸くなっていたかもしれない。


「えっあ、あの……、先輩それって…」

「勉強会、俺ん家でする?」

「いいんですか!先輩のお家、行ってみたいです!」

こんなチャンス二度とないだろうし、周りを気にせず先輩と二人きりになれると思うと素直に嬉しかった。
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