この先もずっと、キミの隣で。
「……先輩、それって…」

「なんてね。よし、今日はこのぐらいにしようか。あんまり遅くなってもご両親心配するだろうし」

先輩は開いていた教科書パタンと閉じた。

窓に目を向けると、夕日が沈んだ後の空が広がっていた。



先輩が途中まで送るというので、二人でマンションを後にして歩き出した。


「麦ちゃんはさ、柳瀬くんのことどう思ってるの?」

また柳瀬の話。先輩、どうして柳瀬のことばっかり……
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