この先もずっと、キミの隣で。
「あっいや、可愛いのはいつもなんだけど、なんか雰囲気が違うなぁと思って」

「本当、ですか?嬉しいです」

今日はすごく気合いを入れてきたんだ。

薄紫色のワンピースを着て、イヤリングなんかもつけて。少し濃い色の口紅も。

いつもの地味な雰囲気を消せるように頑張っ
た。
 

“可愛い”だなんて、最上級の褒め言葉だ。


「うん。あっそういえばさ、テストの結果はどうだった?」

「先輩に教えてもらったところはバッチリでした。でも、英語がちょっと……」

そう。先輩には、特に苦手な理数科目しか教えてもらっていなかった。

他の科目を後回しにしてしまったのは失敗だった。

英語が得意な柳瀬にでも教わるべきだったなあ。
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