この先もずっと、キミの隣で。
私の家から五分もしないところに柳瀬の家がある。

玄関を開けた。柳瀬の家の匂いだ。


「ここで待ってろ」

柳瀬は靴を脱いで二階へ上がって行ってしまった。

高校生になってから、柳瀬の家はほとんど来なくなったな。

お母さんが作ったお惣菜を届けに行くときぐらいかな。柳瀬の家とは家族ぐるみで仲がいいから。

中学生の頃はしょっちゅう来てたんだけど、お互い大人になったんだな。

そんなことを考えていると、大きめのタオルを持って柳瀬が戻ってきた。
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