この先もずっと、キミの隣で。
キミのことが分からない
一応ノックしてからドアを開ける。柳瀬は机に座って勉強しているようだった。

「ただいま戻りました」

「適当に座ってろ」

柳瀬は振り向きもせず答える。


「はーい」

柳瀬の部屋。昔から変わってない。

私はすぐにベッドに横になった。ふかふかしている柳瀬のベッドが大好きだ。


「お前なぁ、ちょっとは遠慮しろよ」

気づくと柳瀬が呆れ顔でこちらを見ていた。


「だって疲れてるんだもん。横になりたい」

布団から柳瀬の匂いがする。なんか安心するんだよなぁ、この匂い。
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