この先もずっと、キミの隣で。
「熱はないみたいだな」

「だから、熱とかじゃなくて、柳瀬のせいで眠れなかったんだって」


「は?どういう意味だよそれ」

それに対しての返答がこれ。しかも怖い顔で見てくるし。

なんなのこの人。まさか自分がしたこと覚えてない感じ?


「信じられない」

私は柳瀬の前を通り過ぎてスタスタと歩く。

ほんと、この人は私の気持ちをかき乱す天才だ。

久野先輩といる時はあんなに穏やかな気持ちになれるのに。大違い。


……というか、本当にこんな悪魔みたいなやつが私にキスしたんだろうか。

なんかそれすらも確信が持てなくなってきた。
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