こんなにも愛しているのに〜私はましろ
西崎くんと手塚くん 3
高校入学して間もなくのあの騒動。
あの騒動を経験して高校2年生になり、私の高校生活は波乱に満ちているような気がする。
あの夏休み明け、
丸坊主で登校した手塚くんは当初は大人しかったものの、髪の毛が
伸びるに従って、やはりチャラ男健在という存在感を示してきた。
ただ
考えてチャラ男を気取っているとは思う。
時々
廊下で国松先生とすれ違いざまに、先生が手に何かを持っていたら
それで、手ぶらだったら素手で、頭を叩かれていた。
必ず。
「何でですかぁ、俺、真面目にしています。」
「あぁ、ごめんね。
条件反射だ。」
先生に可愛がられているな、と思う。
西崎くんは、
私と目が合うと、何か話したそうにしていたが、必ず自分から目を逸らして
気持ちを閉じていた。
西崎くんがあの時のことを知っているとわかり、私の気持ちは辛く苦かったが、
あんなことになったのは彼のせいではないと、わかっていた。
なのに、
’彼に気にしないで’
と
その一言が言えなかった。
でも
どこかで言わないと、お互いにそのことに囚われ、身動きが取れない。
その一言を言って、彼を解放したいし、私も解放されたい。
あの騒動を経験して高校2年生になり、私の高校生活は波乱に満ちているような気がする。
あの夏休み明け、
丸坊主で登校した手塚くんは当初は大人しかったものの、髪の毛が
伸びるに従って、やはりチャラ男健在という存在感を示してきた。
ただ
考えてチャラ男を気取っているとは思う。
時々
廊下で国松先生とすれ違いざまに、先生が手に何かを持っていたら
それで、手ぶらだったら素手で、頭を叩かれていた。
必ず。
「何でですかぁ、俺、真面目にしています。」
「あぁ、ごめんね。
条件反射だ。」
先生に可愛がられているな、と思う。
西崎くんは、
私と目が合うと、何か話したそうにしていたが、必ず自分から目を逸らして
気持ちを閉じていた。
西崎くんがあの時のことを知っているとわかり、私の気持ちは辛く苦かったが、
あんなことになったのは彼のせいではないと、わかっていた。
なのに、
’彼に気にしないで’
と
その一言が言えなかった。
でも
どこかで言わないと、お互いにそのことに囚われ、身動きが取れない。
その一言を言って、彼を解放したいし、私も解放されたい。