こんなにも愛しているのに〜私はましろ
私の高校2年の1年間は
こうやって過ぎて行った。

西崎くんからも手塚くんからも、必要以上に関わられることもなく
’単なる同級生として’
その一言に尽きた。

高校2年が終わるまでに
私は2、3人の男の子から告白をされた。

そのうちの一人とは帰宅方向が一緒だったり
図書館でよく会ったりしていたので、
’特別に付き合う気持ちはない。’
という私の返事も了解した上で、動線が一緒の時は
何の躊躇いもなく、一緒にいた。

これが
あの二人は付き合っている、という噂が蔓延することになったのだが
相手の男の子もいい人で
’言わせたい人には言わせよう。’

言って私たちは親しい同級生以上にも、以下にもなることはなく
そのまま
高校3年という年を迎えた。

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