こんなにも愛しているのに〜私はましろ
双子 次男 奏(そう)と三男 礼(れい)。
初めて会う陸のことを人見知りするかと思ったが、二人とも
若い男性に興味津々なのか、陸のだっこを嫌がることもなく
いつもは身体をつっぱってバギーカーに乗ることを拒否するのに
今日は、すんなりと乗ってくれて、託児所の保母さんを驚かせていた。
「いつもは、もう四方八方に聞こえるくらい叫んで、
全力でバギーカーに乗るのを嫌がるのだけど、
今日はお利口さんだ。西崎くんの扱い方が上手なのかな。」
「へぇ、、、俺、もしかして好かれている?」
「う〜ん、どうだろう。嫌われてはいないみたいね。さっきから
西崎くんの顔をニヤニヤしながら見ているから。ダメだったら、
周りに申し訳がないくらいの殺人音波で、ギャン泣きするもの。
それが二人だから、たまらないのよ。
まぁ、
こんなに小さいのに、頑張りに頑張って託児所にいるんだもの
相当疲れてはいるよね。それで、身内かな、、、って認識できる人の顔を
見たら、気が緩んで泣くのかな、、、
父や母の時は、たまに泣く時もあるっていうくらいだから、
私は、なんだ母さんじゃなのかという失望かもしれない、、、
ねぇ、、、奏に礼。」
そう呼びかけると、にへらと笑う双子が可愛い。
「そうだ!西崎くん水着は持ってきた?」
「持ってきたけど。まだ、プールには時期が早いよな。」
「お風呂、、、お風呂。。。
あの双子をお風呂に入れるとなると、一人ずつなんてもってのほかで
二人一緒だと、満足に洗いもできないし、私がのぼせて倒れる。
西崎くんに水着で一人ずつ入ってもらって、私が交代させればいい、、、
なので、水着でお願いしたいの。
その後、水着を脱いで、ゆっくりと入ってもらっていいから。」
「なるほど、、、それは合理的だな。
しかし、大変だな。双子のワンオペは。そうやって、育てている人も
多いだろうけど。」
私はベッドに伏せっている両親に手短に、陸が手伝ってくれることを
告げ、起き上がって挨拶だけでもという二人を押しとどめると
双子の夕飯の支度に取り掛かった。
あらかじめ、母が離乳食を冷凍したので、それをチンしたり、
野菜を柔らかく煮たりと、あまり手間は掛からなかったが、
いつもなら、二人放って置かれて機嫌が悪くなるところを、陸が
上手にあやしながら一緒にテレビを見たり遊んだりしてくれたので、
いつもよりはうんと楽だった。
食事も一人一人にさせることができ、青菜をベロベロ出してしまう奏に
陸が声をかけて、なんとか完食させてくれた。
「上手だね。もしかして子持ち?」
「実は、今年三歳になる子供がいる。」
どうでもいいような会話を私たちもしながら、双子の世話をした。
問題のお風呂は、あまりお風呂が好きではない奏も礼も泣いて、
これには陸も悪戦苦闘をしていたが、それでも全身頭の上からつま先まで
洗ってくれて任務完了した。
自分の風呂どころではなかった陸は、お風呂から出て、いい気分で
水分を補給している双子を見て、、一気に脱力したようだ。
「あんなに泣いていたのに、、、過ぎてしまえば、風呂上がりの爽やかな
ボーイだな。。。
このまま寝る?」
「飲み終わったら、あっちのお座敷で寝かしつけ、、、今日は多分
大人しく寝てくれるはず。」
「さすがに寝かしつけはできなそうだけど、今の間、
西澤さんもお風呂に入ってきたら?」
「それより、簡単なものしかできないけど、夕飯を一緒にどう?」
双子は結局、水分補給中に寝落ちして、私と陸と二人でそおっとお布団まで
運んだ。
両親のお粥を作り、私たちの夕飯牛丼とお味噌汁を作って、なんだか
とても久しぶりにゆっくりと食事をとったような気がする。
陸は明日も来ると言って、濡れた水着を置いて帰って行った。
私は思わずお風呂で寝落ちしそうになり、身をもって育児の大変さを
知ったような気がした。
初めて会う陸のことを人見知りするかと思ったが、二人とも
若い男性に興味津々なのか、陸のだっこを嫌がることもなく
いつもは身体をつっぱってバギーカーに乗ることを拒否するのに
今日は、すんなりと乗ってくれて、託児所の保母さんを驚かせていた。
「いつもは、もう四方八方に聞こえるくらい叫んで、
全力でバギーカーに乗るのを嫌がるのだけど、
今日はお利口さんだ。西崎くんの扱い方が上手なのかな。」
「へぇ、、、俺、もしかして好かれている?」
「う〜ん、どうだろう。嫌われてはいないみたいね。さっきから
西崎くんの顔をニヤニヤしながら見ているから。ダメだったら、
周りに申し訳がないくらいの殺人音波で、ギャン泣きするもの。
それが二人だから、たまらないのよ。
まぁ、
こんなに小さいのに、頑張りに頑張って託児所にいるんだもの
相当疲れてはいるよね。それで、身内かな、、、って認識できる人の顔を
見たら、気が緩んで泣くのかな、、、
父や母の時は、たまに泣く時もあるっていうくらいだから、
私は、なんだ母さんじゃなのかという失望かもしれない、、、
ねぇ、、、奏に礼。」
そう呼びかけると、にへらと笑う双子が可愛い。
「そうだ!西崎くん水着は持ってきた?」
「持ってきたけど。まだ、プールには時期が早いよな。」
「お風呂、、、お風呂。。。
あの双子をお風呂に入れるとなると、一人ずつなんてもってのほかで
二人一緒だと、満足に洗いもできないし、私がのぼせて倒れる。
西崎くんに水着で一人ずつ入ってもらって、私が交代させればいい、、、
なので、水着でお願いしたいの。
その後、水着を脱いで、ゆっくりと入ってもらっていいから。」
「なるほど、、、それは合理的だな。
しかし、大変だな。双子のワンオペは。そうやって、育てている人も
多いだろうけど。」
私はベッドに伏せっている両親に手短に、陸が手伝ってくれることを
告げ、起き上がって挨拶だけでもという二人を押しとどめると
双子の夕飯の支度に取り掛かった。
あらかじめ、母が離乳食を冷凍したので、それをチンしたり、
野菜を柔らかく煮たりと、あまり手間は掛からなかったが、
いつもなら、二人放って置かれて機嫌が悪くなるところを、陸が
上手にあやしながら一緒にテレビを見たり遊んだりしてくれたので、
いつもよりはうんと楽だった。
食事も一人一人にさせることができ、青菜をベロベロ出してしまう奏に
陸が声をかけて、なんとか完食させてくれた。
「上手だね。もしかして子持ち?」
「実は、今年三歳になる子供がいる。」
どうでもいいような会話を私たちもしながら、双子の世話をした。
問題のお風呂は、あまりお風呂が好きではない奏も礼も泣いて、
これには陸も悪戦苦闘をしていたが、それでも全身頭の上からつま先まで
洗ってくれて任務完了した。
自分の風呂どころではなかった陸は、お風呂から出て、いい気分で
水分を補給している双子を見て、、一気に脱力したようだ。
「あんなに泣いていたのに、、、過ぎてしまえば、風呂上がりの爽やかな
ボーイだな。。。
このまま寝る?」
「飲み終わったら、あっちのお座敷で寝かしつけ、、、今日は多分
大人しく寝てくれるはず。」
「さすがに寝かしつけはできなそうだけど、今の間、
西澤さんもお風呂に入ってきたら?」
「それより、簡単なものしかできないけど、夕飯を一緒にどう?」
双子は結局、水分補給中に寝落ちして、私と陸と二人でそおっとお布団まで
運んだ。
両親のお粥を作り、私たちの夕飯牛丼とお味噌汁を作って、なんだか
とても久しぶりにゆっくりと食事をとったような気がする。
陸は明日も来ると言って、濡れた水着を置いて帰って行った。
私は思わずお風呂で寝落ちしそうになり、身をもって育児の大変さを
知ったような気がした。