佐藤さん家のふたりとわたしと。
TAISHI Story
双子の相方、奏志とは生まれた時から一緒。
双子なんだからあたりまえだけど。
そんな俺らの間には物心ついた時からもう1人いた。
「大志と奏志とずっと一緒にいられますように!」
保育園の七夕会で芽衣が書いた願いごと。
「叶うかなぁ」
ある日の夜、3人で開いた2階の窓から顔を出して空を見ていた。
「オレ足早くなるくつがほしいって書いた!」
「オレも書いた!」
いつだって同じものを欲しがった俺たちはこんなのいつものことで、なんならそうじゃない方が珍しかった。
「なんだよ、大志!マネすんなよ!」
「マネしたのは奏志だろ!そっちこそマネすんなよ!」
この先も、もちろんいつものこと。
すぐに叩いたり蹴ったり、わーわーとケンカになる。
「いっつもマネしてくんだ!」
「マネじゃねーよ!!」
ついついヒートアップして殴り合いが始まる。
奏志の右パンチがオレをめがけてやってくる。だからやり返そうとして、奏志に向かって同じようにパンチをしようとした…
右手が芽衣の顔におもっきし当たった。
避けたから、奏志が避けたから!
やべっ…と思った時にはすでに遅し。
芽衣の泣き叫ぶ声にとーちゃんが慌ててやって来た。
そのあとは想像通り、こっぴどく怒られた。
「芽衣は女の子なんだからちゃんと考えろ!顔に傷でも残ったらどーするんだ!!!」
とーちゃんが怒るとこの世の終わりぐらい怖い。
てゆーか避けなかった芽衣がどんくさいだけで、オレだって避けれたし、奏志だって避けてたじゃんか!女の子とか女の子じゃないとか関係ないだろ!
って、ずっと思ってた。
いつも3人でいたから。
みんな変わらないんだって思ってた。
双子なんだからあたりまえだけど。
そんな俺らの間には物心ついた時からもう1人いた。
「大志と奏志とずっと一緒にいられますように!」
保育園の七夕会で芽衣が書いた願いごと。
「叶うかなぁ」
ある日の夜、3人で開いた2階の窓から顔を出して空を見ていた。
「オレ足早くなるくつがほしいって書いた!」
「オレも書いた!」
いつだって同じものを欲しがった俺たちはこんなのいつものことで、なんならそうじゃない方が珍しかった。
「なんだよ、大志!マネすんなよ!」
「マネしたのは奏志だろ!そっちこそマネすんなよ!」
この先も、もちろんいつものこと。
すぐに叩いたり蹴ったり、わーわーとケンカになる。
「いっつもマネしてくんだ!」
「マネじゃねーよ!!」
ついついヒートアップして殴り合いが始まる。
奏志の右パンチがオレをめがけてやってくる。だからやり返そうとして、奏志に向かって同じようにパンチをしようとした…
右手が芽衣の顔におもっきし当たった。
避けたから、奏志が避けたから!
やべっ…と思った時にはすでに遅し。
芽衣の泣き叫ぶ声にとーちゃんが慌ててやって来た。
そのあとは想像通り、こっぴどく怒られた。
「芽衣は女の子なんだからちゃんと考えろ!顔に傷でも残ったらどーするんだ!!!」
とーちゃんが怒るとこの世の終わりぐらい怖い。
てゆーか避けなかった芽衣がどんくさいだけで、オレだって避けれたし、奏志だって避けてたじゃんか!女の子とか女の子じゃないとか関係ないだろ!
って、ずっと思ってた。
いつも3人でいたから。
みんな変わらないんだって思ってた。