佐藤さん家のふたりとわたしと。
第四章「ちいさかったぼくたちのはなし」
SOSHI Story
佐藤奏志、高校1年生。
土曜日の昼、いっつも通りお隣さんのあいつは遊びに来ていた。
「ねぇねぇ、結華お姉ちゃんネイルやって!」
佐藤結華、うちの長女。
くるっくるに巻かれた色の抜けまくりの長い髪に、細い眉毛、バンバンのマツ毛に真っ赤な唇。体のライン出まくりなミニスカートを履いて、本当に大学生か?という格好に圧倒され誰も逆らうことのできない、生まれた順番も1番上のいわば我が家のボス的存在。
「え、あんた高校にネイルしてっていいの?」
「バレない感じになんかできないの?」
「んー、しょうがないわね~」
人ん家のリビングで俺より中心に居座ってる芽衣とボス・結華ねぇーちゃんとごそごそ何かしてる。
余計な事はいわずソファーの隅っこで漫画を読んでいた。
「結華お姉ちゃんのネイル可愛いね、紫!」
「ううん、これは江戸紫♡」
「服装派手なのにめっちゃ古風なカラーなんだね」
………、すっげぇどーでもいい会話だけど笑いそうになった。
キャバ嬢みたいな格好して江戸語ってんじゃねぇーよ!
土曜日の昼、いっつも通りお隣さんのあいつは遊びに来ていた。
「ねぇねぇ、結華お姉ちゃんネイルやって!」
佐藤結華、うちの長女。
くるっくるに巻かれた色の抜けまくりの長い髪に、細い眉毛、バンバンのマツ毛に真っ赤な唇。体のライン出まくりなミニスカートを履いて、本当に大学生か?という格好に圧倒され誰も逆らうことのできない、生まれた順番も1番上のいわば我が家のボス的存在。
「え、あんた高校にネイルしてっていいの?」
「バレない感じになんかできないの?」
「んー、しょうがないわね~」
人ん家のリビングで俺より中心に居座ってる芽衣とボス・結華ねぇーちゃんとごそごそ何かしてる。
余計な事はいわずソファーの隅っこで漫画を読んでいた。
「結華お姉ちゃんのネイル可愛いね、紫!」
「ううん、これは江戸紫♡」
「服装派手なのにめっちゃ古風なカラーなんだね」
………、すっげぇどーでもいい会話だけど笑いそうになった。
キャバ嬢みたいな格好して江戸語ってんじゃねぇーよ!