佐藤さん家のふたりとわたしと。
1日目のバイトが終わった。
制服から着替え外に出ると、同じように私服に着替えた大志が自転車を引いて待っていた。
「早く帰ろ。ほら乗って」
「………。」
「え、何?乗らないの!?」
「知ってる?大志。公道での自転車2人乗りは法律で禁止されてるんだよ」
万が一違反した場合は、2万円以下の罰金又は科料に処せられるおそれがある。
「…いや、バレなきゃ大丈夫でしょ」
「うん、でも日向野家のルールは国家の法律よりもお兄ちゃんの法律だから」
「?」
「2人乗りしたらめちゃくちゃ怒られる」
そんなわけで毎回私を迎えに来てくれるお兄ちゃんは絶対自転車の後ろには乗せてくれないんだ。おかげで全速力で走って自転車を漕ぐお兄ちゃんと帰るというスパルタスポ根の構図ができあがってしまう。
「………怜くん、真面目なんだな。だいたい言ってることテキトーなのに」
「うちは独裁国家なんだよ!」
大志とも歩いて帰った。さすがに私を走らせるなんてことはしない大志と2人、明日もバイトがんばろうねって言いながら。
制服から着替え外に出ると、同じように私服に着替えた大志が自転車を引いて待っていた。
「早く帰ろ。ほら乗って」
「………。」
「え、何?乗らないの!?」
「知ってる?大志。公道での自転車2人乗りは法律で禁止されてるんだよ」
万が一違反した場合は、2万円以下の罰金又は科料に処せられるおそれがある。
「…いや、バレなきゃ大丈夫でしょ」
「うん、でも日向野家のルールは国家の法律よりもお兄ちゃんの法律だから」
「?」
「2人乗りしたらめちゃくちゃ怒られる」
そんなわけで毎回私を迎えに来てくれるお兄ちゃんは絶対自転車の後ろには乗せてくれないんだ。おかげで全速力で走って自転車を漕ぐお兄ちゃんと帰るというスパルタスポ根の構図ができあがってしまう。
「………怜くん、真面目なんだな。だいたい言ってることテキトーなのに」
「うちは独裁国家なんだよ!」
大志とも歩いて帰った。さすがに私を走らせるなんてことはしない大志と2人、明日もバイトがんばろうねって言いながら。